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2014年5月 総会・特別講演・YG会が開催されました

5月17日、帝京科学大学・千住キャンパスにて、研修会が行われました。

2-3 会場

社会福祉法人のゆり会が5月にオープンした「のぞみワークショップ」の相馬渉子所長より事業内容や日課について紹介があり、続いて津田望のゆり会理事長の特別講座「のぞみビレッジにおける総合的セラピーの展望」がありました。

2-2 特別講演 相馬氏 2-1 特別講演 津田氏

のぞみ牧場学園の隣地に建てられたワークショップの建物は、内も外も明るく、トイレの標識までうっとりするほど素敵です。基調の色はオレンジ。「みなさん、オレンジ、オレンジですよ、言ってみてください」に「オレンジ」とぼそぼそ小さな声で言ったものの、望先生の「オ・レ・ン・ジーそう、お・れ・ん・ち・なのです!」にハッとしました。建物の周囲の色とりどりの花壇、光降り注ぐ中庭のピロティ、平屋の暖かな感じの建物は、まさに「オレんち」としてのワークショップであるのですね。

望先生は、ワークショップはのぞみビレッジの構想のうち4分の1であること、これからまだ4分の3のなすべきことが残っていること。これまでは、のゆり会の施設に通っている子どもは約1000人であったが、これからは成人の利用者も1000人になるであろうと話されました。

「発達的観点からのセラピー研究会であったが、2014年5月からは成人が入ってきたことにより<即生活に必要なスキルを生活に密着して教えることによりQOLを上げる>サバイバル・スキルについて考えていかねばならない。」理事長の言葉は保育・教育に携わる者にとって大変重い意味をもってひびきました。「発達期以上の人の臨界期に挑戦したい」という力強い言葉が今も耳に残っています。

また、望先生はスキルを分類され(パタニング・レジャー・運動・生活習慣 等)、楽しくなければスキルも身につかない、と言われました。保育においても、子どもは楽しいと感じるときに発達するのだと常々感じていましたので、のぞみビレッジの目指すところと保育園の保育の“近さ”にびっくりしました。もっと勉強したいと思います。

YG会では、最初の自己紹介だけでも「ゆっくり聞いてみたい」と思うところがたくさんありましたが、時間がないので1月の保育・教育部会のテーマを中心に話を進めていきました。いろいろな施設、職種の参加するこの部会ならではの活動を行っていきたい、と皆思っていることが確認できたYG会でした。

4 YG会 C1
4 YG会 C2

 (文責・原純子 のしお保育園)

菊永氏講演

2013年5月11日(土)1:00から日本総合的セラピー研究会の総会があり、その後、特別講演がありました。今回は社会福祉法人東京愛育苑 金町学園の児童指導員の菊永ふみさんの講演でした。金町学園は、聴覚障害児の小学校1年生から高校生までの21名の子どもたちが生活しています。
今回の講演は、そこで働く今年4年目の菊永先生の生い立ちから現在の児童指導員となるまでの道のりをお聞きし、聴覚障害の理解を深めるというものでした。菊永先生は、たくさんのエピソードを織り込みながら自分の生い立ちを話してくださいました。
2-1講師 菊永氏 2-2手話通訳 内堀氏
菊永先生は、両親と兄の3人家族で、赤ちゃんのときに音に反応しなかったり、名前を呼んでも振り向かなかったりしたことで、両親が難聴を疑い、検査してもらったところ聴覚障害が判明したのでした。
聴力レベル122,5dB 左112,5dBでしたが、左耳の高音域(4000Hz、8000Hz)が80dB~90dBと比較的聞こえやすいということで、1歳の時から、帝京大学付属病院耳鼻咽喉科内言語室で言語訓練を週二回受ける毎日が始まりました。(この聴力はまったく聞こえないということではなく、あいまいな歪んだ言語、音として聞こえるということで、菊永先生は、話すときは手話と一緒に言葉でも話してくれていました。)

まずは乳幼児期の言語訓練です。基本的には絵カードを見て、名詞と発音を学んでいくというものでしたが、病院での言語訓練のときも、お母さんが付き添ってその訓練を学び、家庭でも同じように絵カードを使った生活であったそうです。文字が書けるようになると、日記も書きはじめたそうです。お母さんがそれを読んでくれて言葉の使い方や「て、に、を、は」をチェックしてくれたり、言葉の言い回しなども細かく教えてくれたそうです。
お休みの日には外にたくさん出て行って、買い物をしたり、旅行や山登りなどたくさんしたそうです。経験したことを言葉として認識することで、生きた言葉になったといいます。たとえば山に登った時には「すがしがしい」「気持ちいい」という言葉を体で感じたといいます。
菊永先生が、乳幼児のあの言語訓練があったから今の私があるとおっしゃっていたのが印象的でしたし、お母さんの時には厳しく、そして愛情深い関わりがあり、家族の支えがあったことに、感謝の気持ちを述べられていました。

小学校時代は地元の小学校に週2回通って、学んだそうです。小学4年生くらいまでは、先生の援助や友達との関わりの中で、努力すれば何でもできると思える楽しい学校生活でしたが、自分のなかで限界を感じ、聴覚障害であることを強く認識したのが、5-6年生の頃だったそうです。
こんなエピソードがありました。仲のいい女友達の中にはいるが、友達の会話などがまったくわからず、みんなが何で笑っているのかがわからない。自分がぽかんとしていると、友達が説明してくれてみんなが笑っていた理由はわかった。そんな中でわかったふりをして笑っている自分がいやだったし、友達の中で「ありがとう。」と「ごめんね。」だけしか言っていない自分がいて、はじめて難聴をマイナスに感じたという。このときのどうして障害を持ってしまったのかと落ち込んだそうです。今まで努力すれば何でも出来ると可能性を信じていた自分に、限界を感じて落ち込んだ菊池先生の心の痛みは計り知れません。

しかし菊永先生は、基本的に前向きな明るいポジティブな性格でした。これから普通学校に進学するのではなく、ろう学校に入ることを決意しました。
ろう学校でよかったことは、手話を使って話すことで精神的な安定につながったこと、人間関係の基本、人とつながることの大事さを学でたそうです。自分の性格などを客観的に見られるようになったことで、小学校時代に友だちとケンカしていやだったことも、自分の言葉が足りなかったり思いやりが足りなかったりしたことが原因にひとつだと、振り返ることができたといいます。
そして、これからの自分の人生を考えた時に、大学に進もうと決めました。浪人時代もありましたが、友だちが講師の先生の話をノートに書いてくれたり、通訳してくれたりしたこともありがたかったといいます。大学では人間科学科で学びました。大学では情報保障と言って、ノートテイク〈今ではパソコンテイク〉と手話通訳が受けられたそうです。とはいっても大学の専門的な知識を自分のものにする努力は想像に難くありません。その話を聞いた時には、菊永先生の探究心の深さに尊敬の念をもって涙が止まりませんでした。
大学ではボランティアサークルに入っていたそうです。その活動は、
・ 手話パート
・ 子どもの町パート(児童養護施設の子ども達と遊ぶ)
・ 点字パート
・ 知的障害者と遊ぶ
でした。こうしたボランティアサークルの活動の中でたくさんの学びがあり、自分の経験と力を生かし、役立てたいということで、現在の職場に就職したということでした。
4年間の仕事の中で、菊池先生は、子どもと関わる事の難しさ、子どもへの指導や接し方の難しさを感じたといいます。指導が上手く伝わらず子どもから反感をかった事もあったといいます。金町学園には難聴の子どもだけでなく知的障害の子どもや色々な障害を併せ持った子どもたちもいるとのこと、その中での対応の難しさを感じてるといわれました。
また金町学園を卒業して社会に出て行って自立している人もいるが、就職して生活していくことの難しさに直面している人がいたりするので、その支援もしていきたいと話されていました。
この講演を聴いて、もっと金町学園のことが知りたくなりました。金町学園は、平成27年度に社会福祉法人のゆり会に加盟し、東京のぞみ学園になる事が決まっていますが、私たちも金町学園との交流をもっていきたいという思いになりました。
法人交流会では、施設見学の企画もされているので、ぜひ金町学園を見てみたいという思いになりました。



JaTTS研修会 「キャリア教育」

5月12日、帝京科学大学・千住キャンパスにて、研修会が行なわれました。
岡山県立高松農業高等学校の原敬一先生が、高等学校動物関連学科におけるキャリア教育の取り組みについてお話くださいました。先生は動物関係への就職を目指す生徒のキャリア教育に携わり、日々授業内容などの検討・向上を重ねられる一方で、動物関係への就職希望者が学年が上がるごとに減少する、就職できても離職も多いなどの実態についても調査し、高等学校でのキャリア教育の効果や求められる内容などについて考察されました。
1-2 原 氏1
現在のところ、高等学校で専門の授業や実習などをどんなに工夫して行っても、結局は高校卒業時の求人が少ないために就職できず、動物関係の大学に進学するか、全く別の分野で就職する、ということも多いそうです。また就職後の離職者も合わせると、動物関係の職業についていない卒業生はかなりの割合にのぼるとのことでした。

もちろん中には動物病院やペットショップなどで働き続ける人や、親の事業(畜産業など)を継いだ人もいますし、また入学後、自分には動物関連職が向いていないことを知り早めに方向転換できた、動物の生死を目にし命について考える機会が得られた、などのささやかなメリットもあげられていました。

しかし原先生の調査からは、大部分の生徒にとっては、授業内容は動物関連の内容に限らなくてもよいのではという疑問が生まれます。

フロアの学生からは、勉強した内容が必ずしも仕事に結びつかなくてもよい、違う職についても何らかの役に立っているはず、という肯定的な意見がありました。しかし質のよい授業を提供するために教員がかけている手間や時間、そして保護者が払う高い学費について考えると、それに見合う結果を求めたくなるのは自然なことだろうと思います。
1-6 Q&A 1-6 Q&A1 1-6 Q&A2 1-6 Q&A3 1-6 Q&A4 1-6 Q&A5
 最近は終身雇用という考え方も変わってきており転職は珍しいことではありません。またいろいろな分野で経験を積んできた人材が重宝される場合もあります。高校入学時にすでに進路を決めている人はかなり早い方であり、その後高校または大学入学後に志望が明確になっていくことの方が多いだろうと思います。教員・生徒・保護者とも志望が変わる可能性を初めから念頭に置く必要もあるのかもしれません。

最後に原先生は、キャリア教育は動物関連産業に就職することが目的なのではなく、社会人としての生きる力を育むことが教育目標の根底にあるべきだと結んでいらっしゃいました。

午後のパネルディスカッションは午前の話の内容を受けてのものでしたが、パネラーの体験談や、生きる力や最低限の社会性・コミュニケーション能力を身につけることが社会では大切である、などの話に多くの学生が聞き入っていました。
2-1 パネルディスカッション 2-2 北村氏1 2-3 任 氏 2-4 横山氏 2-6 津田氏 2-6 会場より2 2-6 会場より4 2-7 会場より5
保育・教育のYG会では、今回は主に保育の中でのアニマルセラピーの方法や、その効果について意見が交わされました。
のぞみ牧場学園では「いつでもアニマル」という動物に触れられる時間があるそうです。その中で重度障害児の場合には大きい動物より小動物、すばやい動物よりはゆっくり動く動物の方が、子どもがよく注目しているようだ、など日常の保育中に動物との関わりの中で感じられていることなどが意見交換されました。また動物のぬいぐるみでは、注目度は本物と比べどの程度違うのか、またこれら日々感じることを研究していくためにはどのような方法をとったらよいのか、などについてワイワイと話し合われました。
3-1 YG会4 3-2 まとめ1 佐藤氏


2011年9月10日 保育・教育部会が開催されました

保育者からの発表は、たかさご保育園におけるわらべ歌を取り入れた保育の紹介でした。
たかさご保育園では外部講師を定期的に招き、年齢発達に合ったわらべ歌を各クラスごとに用いて保育を展開しており、またその内容を地域に提供しているそうです。
わらべ歌に期待される効果として、人との触れ合いによる心地よさから信頼関係や満足感を深める、歌・リズムなどを通して五感が育つ、対大人から子ども同士・集団内での関わりの楽しさを知る、季節を感じる、ルールを理解するなどがあげられていました。
まだ取り組みを始めて数年であり、効果を確認できるまでには時間が必要ですが、発表の中では、実際に子ども達の楽しむ表情、友達との関わりの発展の様子などが見られ、今後の園児達の成長が大いに期待されました。
昨年度は野塩保育園からも遠野のわらべ歌を取り入れた保育の発表があり、各地の園でこうした取り組みが行なわれているようですが、やはりこれらには子ども達が自然と学ぶ要素が多く含まれるからこそ、現在まで脈々と受け継がれてきたのでしょう。目新しいものを取り入れるだけでなく、古きよきものも大事にしていきたいものです。また障害のあるお子さんの療育の中でも取り入れられる部分がきっとたくさんあることでしょう。
 教育関係からは、東京都立羽村特別支援学校の山口真佐子校長より、学校と地域や外部専門家との連携の取り組みについて紹介がありました。教員の授業力向上のための外部講師による講演会や授業へのスーパーバイズはもちろんのこと、企業や福祉関係者による就労に向けての講演会、退職教員を活用した教材作りなどを行なっているそうです。作業学習や余暇活動についても地域の様々なリソースを活用しており、連携・協力先としてスーパー・中学校や高校の他、市のスポーツクラブ指導員・バードウォッチング指導者などもあげられていました。羽村市動物公園からは農園芸班が堆肥を頂いて、作った野菜を動物のえさとして提供しているそうです! 連携のアイディアがとても豊富で、たくさんの活動の紹介を聞きながら、その一つ一つの話に思わずう~んと唸っていました。そして生徒達が地域の方に知ってもらえるだけでなく、教員の方々が地域と接する機会を多く持つことで社会勉強ができ、それがまた生徒達への教育に生かされるということも、地域連携の効果の一つとしてあげておられました。本当に素晴らしい取り組みに参加者から感嘆の声が多くあがりました。
それぞれのお話を伺う中で、外部からの協力によって対象者に提供する教育内容の質を高める他、外からの目にふれたり外に出て行くことで、教育者が多様な視点を得られることの大切さを強く感じました。これはまさにJaTTSの理念そのものであると思いますが、一つの箱の中に閉じこもることなく、対象者に対して総合的な視点をもって関わる努力をこれからも継続していきたいものです。

2011年度全体会でYG会を開催しました

今回の保育部会は参加者8名と少なかったものの、各園での取り組みや、現在の悩み、今後の方針等お互いに意見を交換し交流し合えるとても有意義な時間となりました。
特に、今回の大震災を受けて、各園での震災時の状況から今後の対策、保護者の方への配慮等様々な話し合いがされました。その中で、改めて私達はお子さんの命を預かっている仕事なのだと考えさせられ、互いの情報を共有し合い、今後できる対応を考慮しました。
また、保育部会としてのあり方についても話し合いがされました。保育は様々な分野に関わりながらも、総合的なものである為、“これが私達の専門性!”焦点を絞りづらい…。その為参加者も少ないのでは…と。次回のテーマを考える際、保育士の方はもちろん、保育士以外の方も「参加したい、勉強したい」と思えるようなテーマを基に部会を進めるにはどの様なものだと良いのか、様々な意見が上がりました。
例えば…、今回の震災から学んだこと、手作りおもちゃについて、絵本の読み聞かせ、民間園と公立園の違い、…etc。
ただ、“保育の専門性”を考える際、やはり“考えるべきテーマ”がハッキリしていた方が、より様々な意見が上がるのではないかという話になり、まずは1つの事例を基にディスカッション形式で話し合いを進め、その中から見えてくる保育の専門性とは何か考えてみようという話し合いになりました。

次回の保育・教育部会のテーマ:【保育士の専門性とは何か、事例をもとにディスカッション形式で考える】の予定です
(保育士:御園)
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